お知らせ

back
建築見学会 - 旧清水小学校

授業紹介

0

3年生 8名と市内の建築見学。京都は見るべき建築の宝庫です。今回の場所は清水寺に続く三年坂近辺。

 2

昭和7年に、京都市営繕による設計。今は廃校になった、旧清水小学校。コンクートの近代建築の中に日本のエッセンスを隠し込もうという設計姿勢が良くわかります。喧騒あふれる界隈に沿っているとは思えないほど、静寂の中にひっそりと残っています。

P1030107 - コピー

庇を支えているように見える意匠は、肘木のような木製。コンクリートの持ち出しスラブなので完全な飾りですが。

1

当時の小学校生徒はこの大階段を使って校舎に入りました。

3

来客用の玄関。手が込んだ、梁のモールディング化粧。しっくいの手作業です。

4

2層吹き抜けの講堂。屋内運動場。格天井と幾何学の意匠。

5

階段床はモザイクタイル貼り。

18

さりげないデザイン。

6

音楽室。ピアノを弾く先生の視線と子どもの視線の高さを合わせるために、1段低く落とされています。

7

作法室。折り上げ格天井、漆塗り框の床の間を持つ立派な和室の意匠です。コンクリートの箱の中に和室を組込んで、完全な入れ子構造になっています。

14

工作室。この建築は80年前にも係らず、セントラルヒーティング空調方式で、天井に温水パイプが露出で配管されています。

17

廊下。映画の撮影にも頻繁に利用されているとの事。「プリンセス・トヨトミ」とか。今週も3日間映画の撮影がある、と、この学校を管理されている早川施設長は言われていました。もちろん今では、地元町内会や各種サークルなどにも活用されている場でもあります。

8

当時のままの照明器具。バウハウスのような幾何学を生かしたモダンデザイン。

9

右が当時のガラス。左が交換したガラス。右のような模様のガラスは現在作ることができない、との事です。

10

2足制ではないので、当時からのリノリウムの床は、いい味に変容しています。

11

そして、屋上。80年間の間に緑化しています。雨漏りをしていないことに驚き。

 

19

この素晴らしい景色。TVドラマやニュースで京都を紹介する際によく見るアングルです。

P1020849

16

すぐそばには、東山連峰。

13

ということで、80年前の建築見学は終了。さて、これから学生達は、この廃校になった小学校をどのように再活用していくのか、建築的な提案を考えていきます。

毎年増加する一方の廃校校舎の保存再生活用は、日本では大きな社会問題。サステナブルな視点と地域活性化の双方の観点からデザインしていきます。

 

 

posted date 2014.10.12
関連記事

twitter