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2022年度5大学合同講評会

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2023年1月31日、大阪のアベノハルカスの大阪芸術大学スカイキャンパスで、本年度の京都精華大学、京都芸術大学、大阪芸術大学、大阪公立大学、近畿大学の5大学の建築学科3年生の合同講評会が、開催されました。

 

5大学の共通課題は、「建築との対話」。

 

有名無名を問わず、既存の建築や街並みをひとつ選び、それと対話し、そこに現代の必要性を取り込みながら新しい空間を提案し、新しい場所を模索する課題です。

京都精華大学の3年生は、京都の中からそれぞれの建築を選択し、実際に訪問、調査し、今回の提案につなげました。数多くの作品の中から、選ばれた数名の学生が作品を展示し発表しました。

 

 

 

オウ ウリュウさん(川上スタジオ)は、廃墟と化している香春町今出川交差点と鴨川に囲まれた了徳寺、また、北村美術館・四君子苑周辺の敷地を選びました。今は、塀によってっ囲まれて誰も入れない了徳寺ですが、オウさんの提案では、鴨川から、河原町通りまでの、庭のようなランドスケープ空間をつなげて、学生たちが自分たちの作品を展示できる場所がうまれました。

 

 

 

清家 沙耶さん(高松スタジオ)は、京都二条城近くの、山中油店周辺の空き地が多い敷地を選び、その空き地を有効利用し、車の多い通りだけではなく、近隣の小学校、保育園をつなぐ小路を提案しました。その小路は、クランプと呼ぶ木の板によって構成され、重ねることで壁や屋根を作ります。託児所や子どものための食堂などの用途も交えながら、子どもたちが安全で楽しく過ごせる空間を提案しました。

 

 

 

リー ツーシイェンさん(川上スタジオ)は、西本願寺北に位置する淳風小学校を選びました。廃校となりつつも地域で使われ続けているこの学校は、明治時代に番組小学校として開校して以来、校舎の配置を変えてきました。リーさんは、その歴史と変遷を調査、研究し、それぞれの時代の廊下の配置とその特性を図式化し、読み解きます。リーさんは、実際にこの学校を訪ねて、既存の天井の高い自然光の入る廊下の空間を大切にするべきと考え、また、単一の機能を持つ教室だけではなく、多種多様な過ごし方をされてきた廊下に着目し、機能的な室を一部撤去し、スケールの異なるアーチによって支持された廊下によって空間をつなぎ、自由でつながりのある空間を校舎の内外に展開し、まちへと開きました。

 

 

 

審査員の先生たちも、真剣に聞き入っています。

 

 

 

タン カイソウさん(川上スタジオ)の作品も、同じく淳風小学校周辺が題材です。空き家が増える京都の周辺のストックに着目し、解体現場から生じる廃材を、そのまま廃棄するのではなく、その建材を集約する機能を持ち、この場所や京都のこのまちのどこかで改めて利用できるような場所の提案をしました。学校の校舎には、材木工場を計画し、材料を加工したり、ストックできる機能も持っています。

利用価値のあるものを、個々の状況で単純に捨ててしまうのではなく、まち全体で活用して、未来につないでいく計画です。

 

 

 

他大学の作品も、素晴らしいものばかりでした。

 

学生たちは、お互いに刺激を与えあったと思います。

 

 

 

発表の後、賞の審査があり、

リーさんが、5大学での「最優秀賞」を受賞しました!

 

 

 

清家さんは、「奨励賞」を受賞!

 

おめでとうございます!

 

とてもよく頑張りました。

 

 

みんなで協力して搬入搬出、設営をしました。

貴重な経験になったと思います。

 

お疲れ様でした!

posted date 2023.02.26
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