学生作品授業紹介
4年生スタジオで、学生街と言われた「一乗寺商店街」を対象とした課題が行われました。タイトルは、「まちの楔(くさび)」。一乗寺に設計事務所を構え、住まれている大隅先生の出題です。商店街内に実在している11個の空き地の中から3つ以上を選び、建築的な提案を行う内容です。
中間発表会に来ていただいた2名のゲストは、現在一乗寺商店街のまちづくりに取り組まれている谷田さん(ミュージシャン)と、西陣地域の活性化に取り組まれている、飯高さん(セイカ建築OB)。
シュさんは、共通デザインの建築を提案。図書館や宿泊などを盛り込みました。
学生のアイデアに対して、前向きで、かつ現実的な指摘を受けます。
澤岻さんは、グランドレベルを本当の意味での「パブリック空間」として、人々が集まることをねらいにした提案です。
「街の空白計画」として、最終提出された作品。
機能は、駐車場、駐輪場、映画館、図書館、広場、などを個々の場所性を鑑みて配置し、1階部分には共通して誰でも利用できる役割を持たせています。「誰でも利用することのできる機能を持つ事」を、「空白」と呼んでいるので、言葉の誤解を受けそうです。
11か所の空き地すべてを使った提案。
シュさんの最終案では、共通したファサード(1階ピロティ、2階は白い壁)が実際の風景の中でどのように立ち現れるのか、動画を作成して説明。
2階の白い壁は一乗寺商店街や近辺の情報が常に映写されているという提案です。
「路地」をつくる。という提案は中谷君。
一乗寺に京都らしさを埋め込もうとしました。
自転車をキーワードにした、長島君の提案。テーマパーク化するまで認知されたら街が活性化する可能性はあるでしょう。
一乗寺地域は、住んでいる学生も教員もいる身近な地域です。
建築を学んだ知識や表現力、コーディネート力をもとに、具体的に身近な地域のまちづくりへの関心を持つことは大事です。まちづくりを先導していく立場は、建築家の役割の中で重要な要素のひとつだからです。セイカ建築卒業生の飯高さんは、そのことを実証するように実際にまちづくり活動をされているので、良い手本になってくれていました。
セイカ建築卒業生は、京都府北部、福井県、東京都、長崎県、山口県などなど、国内のあちこちで「まちづくり活動」を行っているので、随時紹介できればと思います。
素晴らしい。