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SDGs ベンチ

特集学生作品

今年も参加しました。リノベーションエキスポ @京都市国際交流会館です。2日間で数千人の来訪があります。

実施までに、実行事務局の皆さんと数回の打ち合わせ。今年は建築学科とプロダクト学科のコラボレーションでイベントを実施します。建築工事で出る端材や廃材を利用した「ジャンクアート」として予定されていましたが、当日の制作物が最後に「ゴミ」にならないように、家具としてのアート作品=「ファニチャーアート」をつくることに決定。

イベントとは別に、建築学科3年生が制作した「SDGsベンチ」を展示し、公開投票審査会を開催しました。SDGs(持続可能な開発目標)の方針や内容について十分に学習し理解した上で、方針を実現するための「ベンチ」をデザインし実作するという制作課題です。

来訪者の皆さんに学生たちが各作品のコンセプトと使われ方を紹介し、いいと思った作品にシールを貼っていってもらいました。

(ついでに大学の広報もしています。。。)

40票を獲得した、澳本さんの作品「紙管カラン」は、ゴムで結ばれた紙管が座面になっています。ゴムとたくさんの丸い穴で沈み込んだ柔らかい座り心地となり、立ち上がる時には反動でカラン!カラン!と音が鳴ります。リサイクルや材料コストにも配慮されています。

子どもから大人まで人気でした。座った時に座面の下の紙管が広がる様が面白いです。

36票を獲得した、澤岻さんの「Thinker」。600×1900のサイズの中に、様々な大きさの箱型家具が詰まったもの。展開することで、テーブル、椅子(8台)、ベッドなど自由に組み合わせて使用します。災害時の1人用の避難スペース(2畳の広さ)にもなる優れもの。

32票を獲得した、芳原さんの「tara」。座面は場所によって、木の長さや厚さを変えることで、たたく場所で音が変わる木琴になっています。

長谷川さんの「ジャングルベンチ」。筒を積み上げたり並べたりすることで、腰かけたり机になったり、モノ置き場になったりします。子どもたちにとっては、登ったり、潜ったりすることのできる遊具にもなっています。

坂本さんのベンチはコの字型。上下に反転して重ねて、ハイ・ストゥールにしたら、内部に10角形の空洞ができ、どんどん連結していき、土管のような遊び場に。横に連続して並べるために座面には凹凸がつけてあるので緊結できます。

三田村さんの「かばち」。カバンとベンチの合成ネーム。持ち歩くカバンを広げるとベンチになる携帯タイプ。どこでも休憩できるので、高齢者の外出の難易度を下げる目的です。

来訪者からのコメントもいただき、学生にとっては新しい発見と評価を受ける喜びがあったようです。

さて、当日ぶっつけ本番の制作イベントです。

とりあえず、思いつくままに、そこらにある木で構成。セイカ建築の大好きな「ブリコラージュ作戦」です。

とりあえずのところで手を止めました。端材の間仕切りパーティション。飾り棚、フレーム内の絵画・写真飾りを兼ねています。大学に持ち帰って実習室で使用するそうです。

プロダクト学科学生が中心で制作した、端材を積み上げたソファー。大きさ、材質、色の異なる木材を並べたり、積み上げたり。

完成しました。この母体に子どもたちは「ビス打ち体験」として、インパクトを使って木を重ねていきます。無垢の木を使っているので、重いです。たぶん500キロくらい。

小学生男子のビス打ちをサポートするプロダクトの学生たち。

裏から見ても、きれいで楽しい表情になりました。

さらに同時に、色塗りコーナーでは、家形の木片に好きな色を塗って持ち帰ります。

家ではできないようなペンキ遊びです。

無事に2日間の終了。合計12時間のイベント+公開審査会でした。

 

意外だったのは、予想以上に来訪者の「SDGs」への関心が高く、ベンチにこの冠をつけている経緯や意味を多くの人から聞かれたことです。某大使館の方からは、「今回のエキスポの中で一番良い展示だった」とのお褒めの言葉とメッセージもいただきました。

 

大学の教員から出された作品制作課題でしたが、外部の人たちから高い評価を受けたことは、学生たちにとって良い刺激になったことでしょうし、自分たちがやっている事の社会的な意味を再確認することができたことでしょう。

参加した皆さんおつかれさまでした。特に松本先生、竹下先生にはイベント前には昼夜を問わず手取り足取りで学生の面倒を見ていただき、ありがとうございました。

しばらく休んでください。

 

posted date 2018.11.19
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