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合板でつくる椅子

授業紹介

2年生の「建築材料演習」では、建築で使われる材料について学ぶと同時に、木材の加工技術も習得します。そのために、「15ミリの合板1枚を材料で使用した椅子」を各自がデザインし、実物制作を行いました。

昨年は、一定量の角材のみを椅子の材料にしました。

自分が制作した椅子に座っての発表会。

向きを変えて、様々な使用方法を可能にする椅子・ベンチ・机・台。

ベビーベッドで、その後は、生涯にわたって、ロッキングチェアとして使用できる椅子。

まさしく、ゆりかごから墓場まで。

こども用の絵本コーナーのある椅子。

打楽器としての椅子。丁寧に作られていました。

やわらかな曲面を持つソファー。頭から足までの人の動きの荷重分布が下地材の位置に表れていた作品です。葉山賞と藤田賞(授業担当教員)をダブルで受賞。

 

などなど。十人十色で、楽しい作品ばかりでした。

 

コロナ禍で、実質的な制作時間は2日間。

初めて電動工具や工作機械を使って苦労しつつ、できあがっていくモノを楽しみながら、かつ、1:1を制作することの大変さを実感してもらえたことでしょう。

図面や模型では誤魔化せますが、実物では絶対に誤魔化すことができないのです。

 

インテリアデザインを学ぶ学生ではなく、建築を学ぶ学生にとって、家具を考察することの意味は、「重力を背負う建築としての新しい構築性を探ること=実物として構築する構想を考案すること」。

単に、使いやすく、美しいだけの家具ではなく、「人間にとっての新しい構築性」を探る研究です。

 

しかしどうして、セイカ建築の学生たちは、どの課題でも、課題を出す教員が想定する枠を超えた自由な発想をしてくれるのでしょう。

教員たちが学生たちと一緒になって、遊びながら新しい事や面白そうな事を考えているからでしょうか。怖い教員がいないから、でしょうか。

 

創立以来 34年間の伝統的な雰囲気だとしたら守っていきたいと思います。教員も学生も毎年入れ替わっているのに不思議な事です。

 

おつかれさまでした。

 

ようやく、夏休みに入ります。 かね?

 

posted date 2021.08.02
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