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アーチだらけの家

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セイカ建築の教員であり、24d-studioを主宰されている、平川先生の事務所がこの春にできました。

「House of Many Arches (アーチだらけの家)は神戸市にある築35年の木造住居兼事務所の改修計画。もともとは賃貸アパートを含む事務所兼住居として建てられたこの建物は、阪神・淡路大震災後に住居と事務所だけにの職住融合住宅に改築した。その後、建主の事情により業務を解散する運びとなり空家となってしまい、24d-studioは今後の職住融合住宅の在り方を再定義する方向性をとり更新することを図った。」

平川先生からの説明です。外観では黄色のバルコニーが特徴的。

 

内部空間が素敵です。

「プロジェクトの重要なエレメントはアーチ開口耐力壁の導入となった。各アーチ開口部は計画的に配分されており、構造的な補強を可能にしつつ各部屋に空間的流動性を提供した。壁は一般的に各部屋の分割するものとして認識されているが、アーチ開口壁ではスペースが互いに溢れあうように仕組んだ。日常タスクの機能に応じて各部屋の収縮と拡張、スペース同士の折衝が発生する。」/平川先生

 

という事で、アーチが構造的にも、空間分割的にも有効なデザイン要素として使われています。角での色の塗り分け、洗濯された色彩、部材のディテールがないことによって、スケールが曖昧にされ、「家」らしさ「建築」らしさが消されている点が空間の新しさを生んでいます。

2階も、壁はあるものの、上部が一体につながっているので、空間の流動性はさらに強化されています。

階段室のペンダント照明も平川先生デザイン+制作のオリジナル。

黄色のバルコニー。「幸せのバルコニー」 と 名付けたいです。

「日常のなかの非日常、それがいつしか暮らしのニューノーマルへと変貌する。」

確かに、ここが日本ではないような非日常的空間になっていると感じます。

「住むことが楽しくなる」そんな予感を感じさせてくれる空間です。

 

設計:24d-studio (Fumio Hirakawa + Marina Topunova) 

構造:tmsd 萬田隆構造設計事務所 

撮影:杉野圭(すべて)

 

 

 

 

 

 

しかし、この黄色い植木鉢。素敵すぎますね。小物にも最大限のこだわりを持って気をつかう。

 

建築家の姿勢です。

 

posted date 2020.07.17
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