卒業者からのメッセージ

2000年卒業

(株)ゑびす企画

イラストレーター
山﨑 泰佑
卒業後の経歴(職歴、受賞歴等)

卒業後、パソコンの専門学校に進み1年間CGを学ぶ。

2001年、難病指定の病気を発症。4年間の闘病生活を過ごす。入院中にグラフィック作品や絵本を作り始める。

2005年、現代風大津絵を大津市の無形重要文化財でもある大津絵師 高橋松山師に師事し、同年11月NHK大津放送局にて個展開催。

2007年、京都市内で高橋松山師と共同で展覧会開催。

2009年、大津絵を60種類以上アレンジし、「大津絵漫画 完成展」を京都市と大津市で開催。その後、制作をしながら新聞社に勤務。

2011年、大阪で大津絵漫画の個展を開催。大津市内や県内で大津絵まんがのポストカード販売を本格的に開始。

2013年、保険代理店に正社員として就職、その後病気再発のため退職。

2016年、制作活動を再開。1月大津絵漫画の正式名称を「大津絵まんが」とする。2月以降、大津絵まんがLINEスタンプを発表。7月、株式会社「ゑびす企画」設立。、「大津絵まんが」の商標登録認可。12月に大津市のお土産物ブランド「大津百町百福物語」に大津絵まんがが認定される。

2017年、新聞社・タウン誌に大津絵まんがが掲載され、FM滋賀e-radioに出演。4月、西武大津店にて「大津絵まんが」展覧会開催。大津百町百福物語として大津絵まんがが認定される。5月、新しいキャラクター、「せみまるくん」発表。

現在手掛けている仕事内容について

「大津絵まんが」展覧会の開催。

「大津絵まんが」ポストカード、キャラクターグッズの販売。

大津市・大津絵の名を全国・全世界に広めるべく活動中。

全体1

 

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山崎君記事

セイカ建築学科学生へのメッセージ

どうも初めまして、山﨑泰佑と申します。この度は、精華大学在学中に私が大学に入学して初めて作った作品を、4年間褒め続けてくださった恩師の先生からお話をいただきました。

このお話をいただいた時、本当に私のような者が紹介していただいていいのか?と悩みました。なぜかというと私は建築分野の卒業生でありながら、建築どころか、デザインに関わる実務経験や就職した経験がほぼないからです。

卒業してからすぐ難病を発症した為、あるのは病気に関わる経験しかりません。その経験を踏まえ皆さんにお伝えしたい事は3つあります。

 

1.まず絶対に無理はしないでください。私も在学中は課題提出前は学校で徹夜作業をさせていただいたりして、それは今になっては本当に良い思い出です。しかし楽しい大学生活はいつまでも続かず、卒業すれば誰もが社会へ出て働かないといけません。私は社会に出る前に難病になりましたので、ちょっと説得力がないのですが、上司や先輩やまわりの人の大半は、帰宅時間がどんなに遅くなっても、食べる時間、寝る時間を削っても、多少体調が悪くても働かないといけないという人もいるでしょう。しかし、それでも絶対に無理はしないでください。多少の無理は仕方ないでしょう。でも、これ以上はというところまで、自分を追い込まないでください。

なぜなら運が悪ければ私のような治らない病気になり、一生働く事に困るからです。

これは経験してみないと分からない事ですが、軽い重いはありますが、無理がきかない体になります。そうなれば仕事だけではなく、日常生活まで支障がでます。そして、まわりで無理を強いた人達は自分自身がそうなっても、責任をとってはくれません。当然、その後の人生の補償もしてくれません。結局、自分自身でそうならないようにするしかないのです。ですので、後で無理をしすぎないで良いように早め早めに課題に取り組めると良いと思います。

 

2.やろうと思った事は、悪い事や、人に迷惑をかける事でなければ、思い立ったらすぐしてください。人の為になる事、喜ばれる事はなお良いです。お金や長期間になる事は実行するのにどうしても準備に時間がかかりますが、それでも健康で元気なうちに何でもやっておいたほうが良いです。私は持病の治療薬の副作用でうつ状態になってしまい、飛行機に乗れなくなってしまいました。大学3回生の時にゼミでアメリカのロサンゼルスに友達や先輩と行ったのにも関わらずです。あの旅は本当に今でも行って良かったと思える最高の思い出です。

人生なにが起こるか分かりません。本当にできなくなってしまう事は現実に起こりえます。ですので、迷ってたらすぐに行動にうつしてください。後で後悔しないようにしていただきたいです。大学での勉強・活動・卒業後の進路・家族・友達・そして恋・・。

 

3.最後は何があっても決して諦めないという事です。自分にどんな事が起こっても、どんな場所にいても、どんなに時間が経ち、まわりの人間が先に進んでいっても、諦めず何かを作り続ければ必ず報われる時がきます。私にはまだまだその時がきていませんが、信じて頑張るしかありません。

 

私は現在、建築の事はいっさいしていませんが、それでも大学で経験・勉強させていただいた事、出会った人達との体験は、間違いなく作った物に生きてます。どん底に落ちた時こそ、諦めず何でも良いので作ってください。どんな場所でもできる事はあります。絵を描いたり、料理でもお菓子作りなどでも良いし、無理ならスケッチでも、メモでも何でも良いです。まわりを気にせずなんでもすれば良いと思います。何かを作っていれば必ず道は開けます。私の話が偉そうで暗く感じられたのなら本当に申し訳ないです。しかし、家族だけでなく、私のような思いを誰にもさせたくないと思い、私の体験を踏まえてお話させていただきました。それでは精華大学での貴重な4年間を、どうか楽しく大事に過ごしてください。

ホームページなど
(株)ゑびす企画
http://ebisukikaku.net
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