受験生の皆様へ

入学を考えている高校生へ
入試情報・相談はこちら

建築家を育てるセイカ建築学科

建築家とは、単に「建物を設計する人」ではありません。都市、建築、空間から始まり人々の日常生活にいたるまでの、より良い環境や状況について創造的な提案を社会に対して行う能力と姿勢を持ち合わせた人を建築家と呼びます。そのためには、建築を中心にした様々な関係する領域について考えるための知識、設計(デザイン)し、表現するための技術、仕事に関係する人たちと円滑にコミュニケーションを取りまとめあげる能力を身につける必要があります。したがって、学ぶ領域や身につける技術は多岐にわたり、どのような職業にも求められる、問題に対して新しいアイデアを発想し、目に見えるかたちにし、関係する人達と調整しながら動きをつくることができる人材を育成します。卒業生の多くが独立起業している事実は、この建築家への教育が、「自分の力で創造的に生きていくこと」につながっていることを確信させてくれています。 デザイン学部にある建築学科では、建築士資格取得に向けた学習に加えて、柔軟な発想から生まれる斬新な発想力・デザイン力を鍛えます。海外提携大学との国際的な教育環境と古都京都の伝統的な建築資産を生かした、国際性と地域性を兼ね備えた学習環境の中で、建築家の素養を身につけます。

日本の建築学科

日本にはたくさんの建築系の学科があります。その6割は、工学部・理工学部の「理系」の大学。それ以外の3割は家政学部や生活環境学部などの「文系」の大学。そして1割の大学では、芸術学部、デザイン学部、造形学部などの、「芸術系」。なぜ、理系、文系、芸術系という3つの領域に分かれて、同じ「建築学科」があるのでしょうか。理由は、「建築」が幅広い学問領域の知識や知恵を必要とするという事と、長い歴史を持つ学問だからです。海外の大学では、「建築学部」として、独立していることが多いのですが、そうでなければ美術学部や芸術学部に属しています。日本ではどうして、理系・工学系にたくさんあるかというと、日本で建築学科ができた時からの今までの経緯の中で、地震などの理由から構造エンジニアを育成する必要があったので、その歴史があるのです。どうして欧米では芸術系に属するかというと、15世紀のイタリア・ルネサンス期にさかのぼります。フィレンツェ大聖堂に世界最大のドーム屋根を架けるのに、建築足場を使わないで造る方法を、ブルネレスキという人が考えて完成させました。ブルネレスキは彫刻家であり金細工師でもありました。その後、「高い教養と科学的知識を持つ」という建築家の位置づけが決まっていき、技術者と分離した、学者+芸術家+デザイナーという仕事になりました。医者、弁護士、建築家と、3者は同等の社会的な地位と信用を築いて、世間から建築家という職業は認知されてきました。ところが、イギリスでは、測量技師の仕事から発展してきたのが「建築家」という立場だったので、エンジニア・工学系。よって日本が欧米の文化を導入した近代以降、現在のように技術者=工学系、芸術家=芸術系に分離しました。また、文系の学部の母体には、近代以降に発達した「家政学」がありました。「衣・食・住」、にカテゴライズされるような、「すまい・住環境」を軸に研究し教育する学問領域です。ほぼすべての建築学科では、「一級建築士」という資格を取得するための勉強があります。ということは、どの大学を選んでも、建築士の資格を受験する権利があり、卒業後の試験で合格すればなれるのです。住宅系の学科でも同じです。この試験は主に構造・材料・設備の「理系」、法律・計画・歴史の「文系」、製図の「芸術系」、施工(実務的内容)の試験内容です。ということは、文系、芸術系の大学に入学しても、どの大学でも工学系の授業が待っていることになります。では、他に何が違うのでしょうか?それは、「大学の雰囲気」です。 まじめで固い雰囲気やゆったりしている雰囲気。芸術系大学は自由に伸びやかで活発に、楽しく新しいこと考えてやってみよう!という雰囲気。「街の雰囲気」も大事です。京都は、世界中から建築視察団が訪れる世界遺産の宝庫。京都の建築をつくってきた過去の先達から学ぶことは多いです。海外に出ると必ず聞かれる事。

日本の建築はどれが一番いいですか?日本の建築の特長はなんですか?

その答えは京都にあると思います。現在の芸術系の大学でも、静物デッサンなど、絵を描く試験「も」ありますが、平行して文系・理系科目の学科試験を選択して入学試験が行われるようになっています。今現在、絵を描くことが苦手で、描いたことがなくても入学後に練習すれば大丈夫です。 くれぐれも、建築・住宅デザインを学ぶのは、 「理系からの工学部系」だけではない! ということだけは、強く、心からお伝えしておきたいと思います。

大学を決めるにあたって

大学を決めるにあたって大事なことは、卒業後に4年間で学んだ事を展開していく選択肢がたくさんありそうな大学であること。でもそれは、入学前では見極めることは難しくわからないので、学生作品を見たり、その大学の卒業生が実際にどのような仕事を行っているか、から判断するしかありません。卒業生の姿は、その大学がどの方面を重視しているのかという大学の姿が映る鏡です。建築を学ぶことは、勉強する量が多い分、身に付ける技能・技術は大きくて、それができるようになったら楽しいことは確実です。4年間過ごしていくと、知らず知らずのうちに、立体的な3次元での思考・発想や、異なる条件を調整する能力が身に付くので、卒業後の実社会でも、その力を生かす場所は、たくさんあります。楽しく学ぶ大学生活をおくることができそうな大学を選びましょう。

入試情報・相談はこちら 資料請求